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③教科学習による自尊感情の育成と自立
◆本はどこにでも開いている
 勉強とは何か。学びとは何か。かつては学校で教科書を理解する座学が勉強の王道でした。でも今やそれだけでは人は人として育たなくなっています。。
 私たちの周りには生きた現実があり生活があります。そこには様々なドラマがあり、先人たちはそこから学問を組み立てました。でも教科書はその化石に過ぎません。
「学ぶ気になれば本はどこにでも開いている」と先人は言いました。「なぜ?」「どうして?」…子どもたちは好奇心に満ちた現実世界の探求者です。

遠足:秩父ミューズパーク  
学ぶ気になれば        
       本はどこにでも開いている

学びは教科書の中だけにあるのではない
新聞もテレビも漫画もインターネットも、
 野山や街も、美術館や工場も、道端の一輪の花も
知識や知恵、感動や様々な学びを与えてくれる
野外観察やいろいろなイベントにも出かけよう
遠足:山梨西沢渓谷 
 
自ら考え、学ぶ子どもの育成
 
「子どもたちは学びたがっている」と言われながら、実際には学校教育の現場では「学びからの逃走」や「学力の低下」や「学級崩壊」等が大きな問題となっています。「フリースクール・ぱいでぃあ」では、そのような子どもたちも含め、自らの意志で学び、考える子どもたちを育成するために不断の努力を重ねています。
 確かに、フリースクールの子どもたちには心の問題を抱えていたり、医師から服薬療法を受けていたりする子どもたちもいます。しかも、
学校を離れたことで学ぶ機会を奪われ、教育棄民の状態になっていることが悪化の原因であることも多いのです。そういう子どもにとってぱいでぃあが立ち直りのきっかけとなります。そのためスタッフはケアのあり方や心理・病理に対する正しい理解が欠かせません。
自らの意志で動き出す子どもたち
 
「知は力」です。フリースクールでその子に合った学ぶ機会を保障することがその子の立ち直りに大きく寄与することは少なくありません。幸い、ほとんどの子どもたちは「ぱいでぃあ」に通い続ける中で徐々に教科の学習や身体活動に自主的に取り組んで行く姿勢を身に付けていきます。
 たとえば、誰に指示されなくても自分で学習し始めるようになっていくのもその一例です。
学齢期の子どもたちは自分に適した学びの場があるならば、自らを向上させ開花させるために自ら進んで励むようになっていきます。