不登校生のための「後で悔やまない学び場選び」 ※当事者の子どもや親の立場から考える教育ネットワーク・ニコラの活動を続けて15年、 ※子ども達と教育の実践を行なうフリースクール・ぱいでぃあの活動を始めてから10年が経ちました。 私達はNPO法が成立するずっと前から、不登校の子ども進路を選ぶ非営利の社会活動を自前で行なってきました。 今、その間の活動を振り返り跡づける作業をしています。 と同時に、不登校の子ども達やフリースクールの今後を考える考察も行なっています。 その作業の一つが、この不登校生のための「後で悔やまない学び場選び」です。 不登校になったお子さんにとって一番大事なことは、まず自分に自信を取り戻し元気になってもらうことです。 でも、元気になることと並行して、自分づくりのための勉学等の活動もおろそかにはできません。 そこで、どういう学び場を求めたらいいのか、お子さんとよくお話の上お決めになってください。 そのための一助となれば幸いです。 |
不登校生のための「後で悔やまない学び場選び」 |
◆不公立や私立の学校に籍のある民間の独立したフリースクールか…… 通信制サポート校や技能連携校の高等部付属の中学部か…… |
▼不登校の生徒主体の2つの学び場 学校を離れたいわゆる不登校の子どもを受け入れる学び場には現在、「フリースクール」と「サポート校」と言われるところがあります。二つとも民間の教育機関です。なぜ、民立なのか?それは公立学校や私立学校の教育の不備から不登校となった子どもたちの救済を目的とした教育機関で、民間の必要性から生まれた教育機関だからです。 別の見方をすれば、公立や私立の学校が学校教育法の一条校として文部科学省の指導に則った教師主体の教育機関であり、フリースクールやサポート校は民間の生徒主体の学び場だということです。 ▼学校と同じ全日制の学び場 不登校となって学校を離れた子どもたちですから、フリースクールもサポート校も、学校で一般の授業が行なわれている時間帯に同じように授業を行っています。つまりその意味では全日制の教育機関なのです。ここが公立の一般の定時制の学校と違うところです。また、昼間は学校に行っている子どもたちを対象にした、学校教育の不備の穴埋めや勉強の下請け機関となっている学習塾や進学塾とも大きく異なるところです。 ▼学校に在籍する子ども達が学ぶフリースクール では、フリースクールとサポート校等はどこがどう違うのでしょう。フリースクールは主として小学生や中学生の不登校の子ども達が通って来る活動&学びの場であり、本来の籍は義務教育を行う学校にあります。そして、卒業も一般の生徒たちと同じく在籍校卒ということになります。また、中学進学や高校進学に関しては、子どもが望むとこならどこでも受けられるようにになっています。 つまり、上位校との付属関係がありませんので、学力や気力に応じて自由に自分の希望する中学校や高校に進学することが出来ますし、その機会が与えられています。フリースクールはそのための羽ばたきの場、跳躍の場なのです。 ▼通信制の高校生が中心のサポート校等 一方、不登校の高校生の受け皿としての通信制のサポート校や技能連携校の場合には、高校生の受け入れが主であり、卒業資格もそのサポート校や技能連携校が提携している通信制高校卒(現在、株式会社立の高校が殆ど)となります。そういう高等部を運営するサポート校や技能連携校が不登校の高校生の前段階として設けている機関が付属の中等部という機関です。 しかし、それがフリースクールの場合と大きく違うのは、中等部を終えた生徒はそのままサポート校や技能連携校の高等部に進学することが前提ですから(つまり、中学部卒業生が外部受験することを想定していない)、一般にはそれに必要な授業しかしないということになります。ですから、そこから外部の高校を受験する場合にはとても不利になることがあるということです。 ▼高卒資格取得か大学進学目的かで違う学び場選択 本人が障害を抱えていて一般の高校に進学するのは難しいとか、通信制サポート校や技能連携高校などで高卒の資格さえ取得すればそれでいいとお考えなどの場合にはそれが適していると思います。しかし、中学段階で心身ともにすっかり元気になった場合には、その子の能力を生かせる一般の公立高校や私立高校、場合によっては有名大学進学コースの受験高校なども受験させたい(ここはお子さんとよく話し合ってください)など、多様な選択を想定している場合には、フリースクールにするかサポート校高等部の付属中学部にするか、よくよくよく考えて決められることが必要に思います。 高校選びは今後の人生を左右する進路選びの重要な第一歩です。よくお子さんと相談のうえ選択されることをお勧めします。(これは中学受験の場合も同じです) ▼長年の経験と実績に基づいた適切なアドバイスを 今まで不登校生たちと15年間歩んでくる中で(私たちの出発点は不登校の子ども達に未来への道をつける活動でした)、早呑み込みの進路選びをして後に悔やまれた思いをされた方を何人も見てきました。でも、それでは遅いのです。時間を巻き戻すわけには行かないのです。 私たちは言葉だけで語っているのではありません。長年の経験と実績に基づいて、進路指導、学習支援アドバイス等を行っています。 お子さんや親御さんには始めての体験でも、私たちは長い間それに携わってきました。もっといろいろな角度から考えていただいていれば、事前に相談していただければ…と悔やまれたこともしばしばです。 一時の遠慮は後悔を招きます。お気軽にご相談下さい。適切なアドバイスを差し上げます。電話での無料相談も行なっています。 *********************************** 疑問の点は、 NPO法人 教育ネットワーク・ニコラ (電話:048-813-6177) e-mail nicolas@os.rim.or.jp ganbarujan@gmail.com までご連絡をください。 |