2007年4月10日 新年度開講

■新年度開講 …フリースクールを求める子どもたち

4月10日(火)から新年度が開講する。在校生とまた新しく入学してくる子どもたちとの新しい活動が始まる。

3月の半ばに8名の子どもたちが高校へと飛び立っていったので、少しの間人数が少なくなりがらんとした感じになるが、またやがて順次新たな子どもたちが仲間としてやって来て、新しい生活が始まるのが恒例である。さて、新たにどんな子どもたちがやってくるだろうか。

「不登校生」といえば世間では変わった目で見るかもしれないが、学校に行きたくなくなった、学校に行けなくなった…というような事情を別にすれば、何ら特別な子どもたちではない。敢えてその違いを強調すれば、みんな一緒ということには満足せず、少し感受性が強かったり、人よりも個性が際立っているということがあるかもしれない。が、それは決してマイナスに評価すべき要素ではない。むしろ、そういう個性の強さこそはこれからの子どもたちに求められるものでさえある。事実、そういう子どもたちは、様々な特筆すべき個性を持っていることが多く、育て方によってはそういう方面で大きく花開く可能性がないわけではない場合も多い。だが、そういう才能は今の学校教育の中ではなかなか評価されにくい。むしろ邪魔なものとして排除されたりもする

そういういろいろな軋轢があるからだろうか、精神的な悩みを抱えた形でやってくる子どももやって来る。中にはもっと早く来てくれたなら、ここまで悪化することはなかっただろうというケースもしばしば見られる。程度が悪化してから来たのでは、どうしても立ち直るまでに日数がかかってしまう。そこまで行っていなければ、スクールの中で心身を安らげるだけでなく徐々に活性化を図り、教科の学習もそれぞれに適合した形で行っていく中で、見る見る元気を回復していく

だが、そのことで逆に親御さんは誤解されることが多いそのような表面的な変貌を本当の変化と錯覚し、もう元気になったから学校へ復帰させても大丈夫なのではないかと安易に考えてしまうのだ。ちょっと待っていただきたい。そのように元気に振舞うことが出来るのはこのフリースクールにいるからなのだということを忘れないでもらいたい。本人が元気になれる環境がここにはあったからなのである。もし、それが本当の回復だと考えて…本人は望んでいないのに…学校に戻したらどうなるか。以前と何ら変わらない現実がそこにあり、また同じことの来る返しが待っているかも知れないのである。本人にとってもといた学校に戻るということはそんなに容易な事ではないのである。

(この項続く)