ぱいでぃあ社会体験学習活動:埼玉県立近代美術館「ニューヨーク・アートシーン」に遊ぶ
 
 「鎌倉の文士に浦和の画家」と言われるように(これは関東大震災で居を失った画家たちの多くが浦和近辺に居を構えたことから)、今もその雰囲気は残っている。

 紅葉の散り急ぐ中、北浦和公園の埼玉県立近代美術館で開催の「ニューヨーク・アートシーン」に遊ぶ

 マルセル・デュシャン(「泉」「瓶乾燥機」の展示もあった)やジョン・ケージ(彼の描いた楽譜ならぬ絵画もあった)以後の芸術家たちの活動が中心だったが、「芸術とはなにか」というモノクロームの内面からの問い掛けが一枚一枚の絵画に通奏低音のように鳴り響いているのが感じられた。

 過去の遺産からより開放的な自由な表現を獲得したはずの芸術運動が、そこでたじろぎ沈黙しているようにも見える。芸術が「自由」という新たな地平にたどり着いたことの難しい問いがそこに横たわる。